スリランカのトロピカル・モダニズム｜

2023年7月31日

　３年生の住文化ゼミは、前半に日本住宅について、後半に西洋住宅について、テーマをとりあげ、発表をしました。そのひとつについて、紹介させていただきます。

　「ルヌガンガ」は、スリランカを代表とする建築家ジェフリー・バワ（1919-2003）の別荘です。コロンボ市内の広大な敷地に建っています。バワは、「トロピカル・モダニズム」の第一人者であるとされています。

　「ルヌガンガ」は、ヨーロッパスタイルのヴィラがあるものの、アジアの豊かな空間が取り入れられています。ランドスケープを重視しており、様々な風景が敷地いっぱいに広がっています。庭の各所には、彫像や壺といったオブジェクトが配置されており、室内と屋外が繋がっているような開放的な空間をつくりだしています。

　「ルヌガンガ」は、ヨーロッパとアジア、自然と建築など、対立的な価値観である双方を融合しました。ランドスケープと建築によって生まれた「楽園」といえるのです。　Iさん

　写真は、『世界現代住宅全集』（二川由夫，エーディーエー・エディタ・トーキョー）から引用しました。