ライフデザイン学科 研究室ブログ LABORATORY BLOG

2022年度 京都・若狭プロジェクトの実施(その1)
2022年12月23日

 ライフマネジメント研究室では、2022年10月28日~31日に、京都市と福井県若狭町で、3泊4日のプロジェクトを行いました。その様子をご紹介します!

 

<1日目>

 

◇京都プロジェクト

 1日目は、京都で古民家をリノベーションすることで、継承していこうという試みをしている方と連携し、その価値を世にアピールするプロジェクトに協力し、かつ自分たちでも古民家の良さを学ぶための機会とすべく、京都を訪れました。また、京都の食文化を体験し、これから訪問する若狭との関係を予習することも目的の1つです。

 

◎錦市場

 プロジェクト本番の前に、まずは京都人の台所と言われる錦市場を訪問し、今日の「食」の体験を行いました。鴨川から先斗町に入り、狭い路地に趣ある家々が立ち並ぶ小道を通ると錦市場に到着します。

 錦市場は、様々な飲食店が立ち並び、多くの人でにぎわうにぎやかな商店街でした。食べ歩きは現在禁止され、商品を購入したお店の横で食べることになっています。

 ここでは関東風とは異なって砂糖を使わないだし巻き卵や関西の名物、ハモの天ぷらなどをいただくと共に、琵琶湖でとれたモロコや鮎などの川魚の佃煮などを目にしました。京都は海から遠いため、主なたんぱく源が琵琶湖産の川魚であったことや、瀬戸内海で獲れる生命力の強いハモなどが名物となったこと、またこれから訪問する若狭地方で獲れ、塩漬けされて京都に運び込まれるサバが珍重されたことを学びました。京都で有名な鯖寿司も実は若狭の鯖あってのことだったのです。

 

◎梅ヶ原の古民家

 次に、御室山仁和寺を北に入った梅ヶ原を訪れました。観光名所ではありませんが、硯石の産地として有名だそうです。

 そこで、古民家の価値をアピールするため、そこで使用されている伝統技法を宮大工の棟梁から私たちが学んでいる姿を、世界的に活躍されているカメラマンのYさんが記録動画として収録するというプロジェクトに参加しました。

 古民家には、あえて捻じ曲がった木を用いて遊び心を表現している箇所があり、施主のこだわりが詰まっていると感じました。また、窓においても、現代では見られない手焼きのガラスの窓や、模様の入った窓があり、唯一無二の魅力があると思いました。

 土壁も印象的でした。私たちゼミ19期生が以前、「田無の家」で小舞かきや土壁塗り体験をさせていただいた際には土壁の完成形を見ることはできなかったのですが、この古民家でそれを見ることができました。土壁には藁が入っているため、ザラザラとしていて、ひんやりと冷たい触り心地でした。

 古民家の歴史と伝統技法を体感し、現代にはない、暖かな温もりを感じ、趣深い印象を受けました。

 

◎「京だんらん嶋原」

 それから、かつての花街である島原に移動し、「京だんらん嶋原」を見学しました。元のお茶屋さんであり、通常の住居用とは異なる凝った意匠を施した建物でした。現在はリノベ―ションにより、シェアハウスになっています。外見は昔の造りのままになっていますが、中は昔の雰囲気を残しつつも、おしゃれに改装されており、とても落ち着いた雰囲気のある空間となっていて、癒されました。

 

◎「斜にかまえる路地奥の平屋」

 次に訪れたのは、下京区にある平屋の古民家です。路地に対してなぜか斜めに配置されています。平家の母屋と離れにそれらを繋ぐ庭という間取りでした。ゆとりのある敷地と斜め配置によって室内は奥行きを感じました。

 

◎居酒屋Tで夜ご飯

 京都の夜は四条にある居酒屋Tで夜ご飯を食べました。京都の居酒屋は東京のそれとどう違うかに興味を持ちつつ、おばんさいを注文したところ、料理がいくつもの小鉢にわけられていて、なんとなく京都を感じました。