青江 誠一郎
基礎栄養学
【月曜1,2限】
明渡 陽子
臨床栄養学
【木曜3,4限】
岩瀬 靖彦
栄養教育論
【月曜4,5限】
上杉 宰世
栄養教育論
【水曜3,4限】
川口 美喜子
臨床栄養管理学
【月曜3,4限,水曜5限】
清原 康介
公衆衛生学
小清水 孝子
スポーツ栄養学
【火曜3,4限】
小林 実夏
公衆栄養学
【火曜3,4限】
小治 健太郎
食品化学
【月曜3限】
高波 嘉一
生化学
前期【月曜4,5限】
後期【月曜4限】
田中 直子
食品バイオテクノロジー
前期【火曜3,4限】
後期【金曜3,4限】
玉木 有子
調理科学
【金曜1,2限】
堀江 正一
食安全学
【金曜5限】
松本 美鈴
調理科学
【金曜3限】
森田 純仁
疾病の成り立ち
前期【木曜4限】
後期【水曜4限】
山形 純子
給食管理論
【木曜3,4限】
渡辺 雄二
食品学
前期【木曜2,3限】
後期【金曜3,4限】
青江 誠一郎Seiichiro Aoe
基礎栄養学
【月曜1,2限】
専攻分野 | 栄養化学/栄養生化学 |
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担当授業科目 | 基礎栄養学Ⅰ・Ⅱ/栄養化学/栄養生化学/栄養化学実験/栄養学実験 |
研究テーマ | 食物繊維の機能性研究/乳成分の生体調節機能 |
私の担当する栄養学は,摂取した食品あるいは個々の栄養素が体内で行われる種々の現象を科学的に究明していこうとする学問です。基礎栄養学の授業では,まず,基本となる5つの栄養素(糖質,脂質,タンパク質,ビタミン,無機質)の化学的性質と消化・吸収ならびに代謝の概略を理解することを目的としています。次に,栄養化学や栄養生化学では,栄養素の質や量によって,われわれの身体がどのような影響を受けるかについて物質レベルで,時には遺伝子レベルで理解することを目的としています。そして,栄養学実験および栄養化学実験で実際にこれら現象を観察することにより理解を深めるとともに考察力を高めます。
青江ゼミでは,メタボリックシンドロームや生活習慣病を予防するための食品成分の探索と作用機構の推定を目的に研究しています。具体的には,内臓脂肪の蓄積や高血糖,脂質異常症,高血圧を食品でいかに抑えるかについて検討しています。実験は、肥満や糖尿病モデルマウスを用いた動物実験を中心に行います。最近では,腸内細菌叢の改善を介した生活習慣病の予防も研究課題です。研究素材は,大麦,全粒小麦などの穀物,昆布類,ユーグレナ,乳成分などを扱っています。
明渡 陽子Yoko Akedo
臨床栄養学
【木曜3,4限】
専攻分野 | 高齢医学/骨代謝学/病態栄養学 |
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担当授業科目 | 病態栄養学/人体構造機能論/人体構造機能論実験/管理栄養士総合演習など |
研究テーマ | 日本の医療・介護制度の課題について欧米やアジア諸国と比較/高齢者の健康寿命延伸への課題研究(骨密度・フレイルと生活習慣との関連など)/女子学生特有の問題(月経関連の諸問題や隠れ肥満や痩せ問題、精神的ストレス問題など) |
臨床栄養学(疾患編)の授業では、1年生の人体構造機能論で学んだ、人体各器官の構造と12器官系の機能理解を基礎として、各種疾患の原因や定義から始まりその診断法や医療現場で行われている治療法、さらに各種疾患と栄養の関係の理解を深めることで食事療法を含めた予防法、治療法も学習します。また、管理栄養士総合演習では、3月に行われる管理栄養士の国家試験対策として、1年生から学習した知識を系統的にまとめて国家試験合格を目指します。
私の研究室では、少子高齢社会を迎えた日本の医療・介護制度の課題をイギリスの制度との比較検討や、日本の介護制度を欧米やアジア諸国に正確に理解してもらうための介護保険に関する用語辞書の作成を行ってきました。また、健康センター所長を兼任している関係から、女子学生特有の月経関連の諸問題や精神的ストレス問題などを中心に学生とゼミテーマを選択しております。これまでの主なゼミテーマは、①女子大生のPMS(月経前症候群)の実態 ②年齢別・性別の骨密度変化と生活因子の関連 ③学生の味覚調査 ④女子学生の隠れ肥満の実態 ⑤女子学生の睡眠の現状 ⑥現代の日本における「食事によるがん予防の可能性」⑦高齢者オーラルフレイルの現状と栄養士の役割についての考察と対策などです。
岩瀬 靖彦Yasuhiko Iwase
栄養教育論
【月曜4,5限】
専攻分野 | 管理栄養士専攻/栄養教育、予防栄養学、栄養疫学 |
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担当授業科目 | 栄養教育論/栄養教育論実習/管理栄養士概論Ⅱ/教職実践演習 |
研究テーマ | 健康寿命の延伸に向けた一次予防/食教育/予防栄養学 |
講義を聴くだけの一方向的なスタイルにならないように、様々な取り組みをしながら双方向型の授業スタイルを取り入れています。実習においては、管理栄養士・栄養士に必要なコミュニケーションスキルの習得と併せて、一人一人が主体的に考え学ぶ環境をはじめ、プレゼンテーションスキルを身につけられるような授業展開をしています。
予防栄養学を念頭に据えて、一次予防を推し進めることで健康寿命を延伸することが可能となると考えています。その実現のために、健康に影響する生活習慣において、主として様々な食に関わる事象について、人を対象として、行動科学に基づき栄養疫学の手法を用いた研究に取り組んでいます。また、配属になった学生同士、先輩・後輩、OGとの繋がりも大切にしています。
上杉 宰世Sayo Uesugi
栄養教育論
【水曜3,4限】
専攻分野 | 栄養教育 |
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担当授業科目 | 栄養教育論/ライフテージ栄養学/応用栄養学 |
研究テーマ | 中高年女性の健康状況と大学生時代の食事、生活習慣との関連/学童期の食事と身体状況、運動器発達との関連/食教育の実践と評価 |
ライフステージごとの身体的特徴、ライフタイル、食生活の問題点をふまえた栄養と食事について講義実習をしています。例えば、妊娠に伴う身体変化と必要な栄養素や注意点、乳児への母乳栄養、乳汁栄養、離乳食の進め方、幼児・学童期における食教育、高齢者の身体変化と咀嚼嚥下に配慮した食事の工夫などです。
また、成人期では特定保健指導に関して様々な事例ごとに演習し、指導方法や内容について評価検討しています。
人を対象として食事摂取状況調査や身体計測等のアセスメント、健康教育による介入(食育の実践)を研究しています。
1.食生活や身体状況の現状を捉える研究(月経前症候群と食生活との関連,母親の就労の有無による子どもの食生活への影響など)
2.健康教育の実践方法やその評価を検討する研究(小学生の咀嚼の現状と指導方法の検討,発達障害児への食の表現力に関する食育活動の検討,小学校における給食前指導方法の検討と評価,カルシウム摂取に関する栄養教育の実践と評価など)
川口 美喜子Mikiko Kawaguchi
臨床栄養管理学
【月曜3,4限,水曜5限】
担当授業科目 | 臨床栄養管理学実習/介護食事論/臨地実習(医療機関実習)など |
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臨床栄養学の授業は、「各疾患の病態の栄養状態の把握と評価・判定を行い、最適な栄養補給方法をどのように決定し進めていくか」を学びます。そして、一人一人の病態や意向を重視し、食のQOLを維持・低下させない栄養・食事の提供を考える力を養い、栄養士としての自信を身につけていきます。また、人が誕生する前の妊娠期から高齢期までの全てのLife-Stageの臨床栄養管理を修得し、各段階の適切な食事環境が健康維持、疾病予防に大きく関与することを学びます。
・機能性食品の臨床栄養への応用を検討する
・機能性野菜の提案と臨床・スポーツ選手への応用と提案方法を考える
・食育に関わるバランスマット、バランス皿セットなどの媒体の作成と活用法に関する検討
・各疾患における食事・栄養の効果について、治療食の提案から検討する。特にがん患者の望ましい食事・栄養に関わる研究
清原 康介Kosuke Kiyohara
公衆衛生学
専攻分野 | 公衆衛生学/疫学 |
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担当授業科目 | 公衆衛生学/栄養・健康情報論/人体構造機能論/生理学など |
研究テーマ | 院外心停止の疫学/新型タバコの使用実態調査/診療ガイドライン作成手法の開発と評価 |
公衆衛生学は、集団としての健康増進と生活の質の向上を目指す学問です。現在、幅広い領域で地域レベルから地球規模にまで拡がる健康課題を解決できる人材が求められています。大学の授業では、単に記憶する学習だけではなく、思考する学習の姿勢を身につけることが重要です。授業を通じて、知識と技術を社会に還元できる応用的能力の高い人間の育成を目指します。
公衆衛生学研究室では、人々の実生活の場をフィールドとして、世の中で起こっている様々な健康問題を科学的に解明するために、疫学的アプローチを駆使した研究を実施しています。その範囲は、ビッグデータを用いた疾病の実態把握や施策の有効性評価、疫学調査に用いる調査票の妥当性評価、薬剤や医療機器の費用対効果分析、企業と連携した製品の健康影響評価など、非常に多岐にわたります。
小清水 孝子Takako Koshimizu
スポーツ栄養学
【火曜3,4限】
専攻分野 | スポーツ栄養学 |
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担当授業科目 | スポーツ栄養論、応用栄養学、応用栄養科学、食事設計論、食事設計論実習、管理栄養士・栄養士概論 など |
研究テーマ | 女性アスリートのスポーツ障害、ジュニアスポーツ選手の食育、アスリートのウエイトコントロール |
管理栄養士・栄養士概論では、栄養の専門職としての倫理観や使命、役割、職域などに関しての講義を通して、科学的理論、エビデンスに基づいた食事管理、栄養指導・教育を実践していく管理栄養士・栄養士のすがたを学びます。食事設計論では、対象者にとって望ましい食事となる献立作成方法を講義と実習を通して身につけます。
応用栄養学、応用栄養科学(両科目とも主に運動と栄養分野担当)、スポーツ栄養論では、アスリートのコンディション調整・からだづくりおよび、健康増進を目的とした健康運動での食事管理に必要な、スポーツ栄養関する科学的理論を学び、さらにそれらをいかした、現場での食事管理に活用・実践できる力を養っていきます。
スポーツ選手におけるコンディショニング、ウエイトコントロール、スポーツ障害などに関して、実践的な栄養管理方法を、フィールドでの研究を中心に取り組んでいます。研究で得たエビデンスをもとに、スポーツ選手への食育やお料理レシピの作成などの活動を通して実践力も培っています。また、スポーツ医・科学分野の企業や他大学との交流も大切にしており、スポーツが好きな学生が多く集まる研究室です。
小林 実夏Minatsu Kobayashi
公衆栄養学
【火曜3,4限】
専攻分野 | 栄養疫学/食事評価/公衆栄養学 |
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担当授業科目 | 公衆栄養学/公衆栄養学実習/栄養教育論実習/食事摂取基準論など |
研究テーマ | 母親の精神的社会的要因と子どもの発達について/慢性的な疲労症状と食事との関連について/食習慣や食文化の相互関連が健康に与える影響について |
公衆栄養学の授業では、国民の健康と栄養の現状、食糧の問題、国や地域で行われる公衆栄養活動の施策および指針などについて学びます。公衆栄養の果たす役割の重要性を理解し、公衆栄養活動を実施するにあたって必要な知識を習得します。また、公衆栄養学実習や栄養教育音実習では、講義で学んだことを基に、地域における健康栄養問題を解決するために必要な対象集団のアセスメント、計画、目標設定から評価、フィードバックにいたる栄養改善活動の実際について学びます。
生活習慣病の予防や健康リスクと食生活との関連について明らかにするためには、人を対象とした疫学研究から得られた成果が必要です。また、これらの関連について明らかにするためには食物・栄養素の摂取量をなるべく正確に、かつ簡単に推定するための食事評価方法について研究することも重要です。
私の研究室では、日本国内およびタイやラオスなどの東南アジアの乳幼児、青年、妊産婦、高齢者等いろいろな対象者について食生活と健康増進・疾病予防との関連について栄養疫学的手法を用いて研究をしています。また、各対象者やライフステージに合わせた食生活の評価方法についても研究しています。最近の卒論のテーマは、妊娠期の栄養摂取量の評価、青年期タイ人の嗜好性と健康状態、やせや隠れ肥満などの体型とダイエット経験などです。
小治 健太郎Kentaro Shoji
食品化学
【月曜3限】
専攻分野 | 食品化学/機能性食品学 |
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担当授業科目 | 食品化学/食品化学実験/機能性食品学 |
研究テーマ | エネルギー代謝研究/自律神経活動研究/睡眠研究 |
食品には3つの機能があります。それらは一次機能としての栄養性、二次機能としての嗜好性、そして三次機能の生体調節機能です。これら3つの機能をまず理解し、三次機能の生体調節機能に関しては特定保健用食品(トクホ)、機能性表示食品など、社会での実例を交えながら学んでいきます。また、学生実験においても世の中に販売されている加工食品を用いた栄養成分表示に関わる食品分析を行います。
当研究室では、種々の機能性食品素材を用いたヒトでの有効性に関する研究を中心に行っています。例えば、呼気ガス分析装置を用いたエネルギー代謝研究、アクチグラフを用いた睡眠研究、心拍変動計を用いた自律神経活動に関わる研究等を行っております。近年、食品の機能性に関する研究は飛躍的な発展を遂げ、様々な用途の特定保健用食品が開発されています。さらに、2015年からは新たな機能性食品に関わる制度の機能性表示食品制度が始まり、ますます食品の機能性に関する研究が注目されていくものと考えられます。その中で食品学研究室ではこれら機能性食品がどのような食生活、生活習慣の中で最大限に効果を示すのかについて研究を行っていきます。
高波 嘉一Yoshikazu Takanami
生化学
前期【月曜4,5限】
後期【月曜4限】
担当授業科目 | 生化学/栄養化学Ⅱ/応用栄養科学/生化学実験/人体構造機能論実験など |
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健康と病気、美容、老化などを考える場合、体の中、細胞の中でどのようなことが起こっているかを知ることは大切なことです。体にいいこと、ダイエットにいいこと、肌にいいことなど、世間にはいろいろな健康法がありますが、これらが細胞レベルでどのように作用しているかを理解すれば、本当の「いいこと」が見えてきます。私の授業では、本物を見極める目を養うことを目指し、細胞内・細胞間の生命の営みを深く学んでもらいます。
高波研究室では、運動や栄養が動脈硬化を予防するメカニズムを詳しく調べ、誰でも手軽に楽しく生活習慣病予防ができる方法を、骨格筋や食品因子の観点から見出すことを目指し、マウス、ラットやヒトを対象として基礎~応用研究を進めています。また女子大学生の肌年齢と骨格筋機能・骨密度・血管機能との関係に関する研究や、加齢性・廃用性筋萎縮予防、およびスポーツ医学に関する研究なども行っています
田中 直子Naoko Tanaka
食品バイオテクノロジー
前期【火曜3,4限】
後期【金曜3,4限】
専攻分野 | 生化学/細胞生物学 |
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担当授業科目 | 化学I, II/基礎生物学/食品バイオテクノロジー/生活環境(学)実験 |
研究テーマ | メタボリックシンドロームの発症機構に関する細胞学的研究/食品成分の機能性に関する細胞学的研究/リアルタイムバイオイメージングの栄養細胞学への応用 |
『食品バイオテクノロジー』の講義では、細胞生物学や分子生物学の基礎を学び、遺伝子組み替え作物の利点と安全性について理解することをめざします。発酵など生物の力を利用した技術として、古くから食生活になくてはならなかったバイオテクノロジー。遺伝子操作の技術が進歩することによって、私たちの生活に何がもたらされたのか学びます。
『化学I, II』では、食品化学、栄養化学、調理科学を理解するための基礎的な化学・有機化学を、『基礎生物学』では、生理学や生化学など人の体を理解するための生物学を、高校での履修度に合わせて学びます。「今まで苦手だったけれどやっと理解できた!」「嫌いだったけど、おもしろくなってきた」、そんな学生が増えることを目標に取り組んでいます。
メタボリックシンドロームの発症のしくみや、予防効果をもつ食品がその効果を発揮するしくみについて、脂肪細胞、骨格筋細胞、膵臓β細胞などの細胞を使って調べています。みなさん細胞の中で起こっていることを見たことがありますか? 一見変化の無い細胞の中で、実はいろいろなことが起こっています。病気になる前の危険信号などをわかりやすく目で見えるようにすること、「目で見えないことを見えるようにする」ことも、研究テーマの1つです。
玉木 有子Yuko Tamaki
調理科学
【金曜1,2限】
専攻分野 | 調理科学/食品栄養学 |
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担当授業科目 | 調理科学Ⅰ・Ⅱ/調理科学実験/調理学実習/基礎調理学実習Ⅰ・Ⅱ/食事設計論実習/管理栄養士総合演習 |
研究テーマ | 食の受容性と食嗜好に関する研究 |
調理系科目は、調理知識と技術の融合が重要となります。調理学実習では食品の調理性を生かした調理手法を学び、調理理論を講義(調理科学)と実験で科学的事実を確認しながら学びます。講義を実習や実験と連動させて学ぶことで調理の知識が定着し、理解が深まります。さらには自らが創造する力、具体的には管理栄養士・栄養士にとって調理の本命ともいえる献立作成の能力を食事設計論実習などを通して学んでいきます。
食品を調理することで食べ物である料理がつくられます。調理操作における食品の物理的、化学的変化などを捉えるだけでなく、本研究室では食べる人に喜ばれるおいしい食べ物を追求することと、食品をどのようにして食べたらよいのかを考えることをテーマにしています。主には、人が食べるという行為に伴って現れる食べ物の特性を研究することと同時に食べる人の嗜好特性も研究し、食べ物と食べる人とを繋ぐ研究を行います。
堀江 正一Masakazu Horie
食安全学
【金曜5限】
専攻分野 | 食品安全学(食品衛生学) |
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担当授業科目 | 食安全学/食安全学Ⅱ/食安全学実験/環境科学 |
研究テーマ | 食品の安全性確保に関する研究 |
食安全学:2011年3月に発生した原発事故による食品への放射性物質汚染問題や、生食肉による食中毒事件により、食の安全に対する国民の不安や関心は非常に高くなっています。本授業では、先ず日本における食料事情や食品衛生の概要を学びます。次に、「食の安全」をおびやかす危害要因として、食中毒や有害化学物質,放射性物質等について学んで行きます。また、新聞等で話題になっている食品問題についても取り上げて授業を進めて行きたいと考えています。
環境科学:本授業では、地球温暖化、オゾン層破壊、酸性雨、森林破壊、砂漠化、生物の絶滅や廃プラスチックなどの環境問題を学び、人類が直面する深刻な地球環境問題について、問題意識を高め、問題の解決の方策について考えます。
食品は様々な化学物質から作られています.食品を構成するタンパク質,脂質,炭水化物も,食品に意図的に加えられる食品添加物も全て化学物質です.食安全学研究室は,食品に含まれる化学物質の中から,主に,人の健康に有害な作用を及ぼす成分と,人の健康に有用と思われる成分を研究対象としています.これらの成分について,どの様な食品にどのくらい含まれているのか,食品に含まれるレベルで人への影響はどうなのか等について調べています.また,食品を汚染している微生物についても調査・研究の対象としています.具体的な調査研究課題は次のようなものです.
1. 食品中に含まれる食品添加物の安全性確保に関する研究
2. 食品中に含まれる自然毒に関する研究
3. 食肉中に含まれるサルモネラ汚染状況及び薬剤耐性に関する研究
4. 特定保健用食品等の安全性確保に関する研究
松本 美鈴Misuzu Matsumoto
調理科学
【金曜3限】
専攻分野 | 調理科学/食文化 |
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担当授業科目 | 調理科学/調理学実習/食文化 |
研究テーマ | 調理と嗜好性/食文化の伝承 |
1年前期調理学実習では、和食の基本である炊飯やだしの取り方などを中心に講義・示範・実習を展開しています。1年後期調理学実習では、西洋料理・中国料理・行事食を通して食材の取扱い方や調理操作の特徴などを理解し、和食との違いを習得する実習を行っています。2年次の調理科学は、調理学実習の内容を調理操作の目的・特徴と食品の調理性で整理し、体系的に理解するための講義です。3年次の応用調理学実習では、1年次の調理学実習では扱うことができなかった食材や料理様式を取り入れた実習です。食文化論では、前半は異なる自然環境や社会環境で人間は食糧として何を選択し、その食料にどのような調理・加工を施してきたのかを扱う比較食文化を、後半は日本人の食生活の時代による変化を捉える日本の食文化史を講義しています。食文化史の最後には、和食がどのように成立したかを伝えています。
日々の食事は、食品そのものではなく、食品を組合せて、調理を施された料理を組み合わせたものです。調理により、食品は安全で、消化しやすく、そしておいしくなります。調理操作にともなう食品の微生物学的、化学的、物理的、そして組織学的変化を食べ物のおいしさとの関りを把握し、食べ物のおいしさを制御する研究領域が調理科学です。本研究室では、加熱条件や調味操作などの調理操作や食材の違いが食べ物のおいしさをどのように制御するのかを解明しています。
森田 純仁Sumihito Morita
疾病の成り立ち
前期【木曜4限】
後期【水曜4限】
専攻分野 | 臨床医学/内科学/呼吸器学 |
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担当授業科目 | 疾病の成り立ちⅠ/疾病の成り立ちⅡ/人体構造機能論/生理学/人体構造機能論実験/食物学演習/管理栄養士演習 |
研究テーマ | 生活習慣病・癌・呼吸器疾患に関する医学系臨床研究/家政学における医療ドラマの位置づけ |
私が担当する授業は医学・医療系の専門基礎科目で、主に1~2年生で履修します。人体構造機能論は主に人体の構造について、生理学は主に人体の機能について学びます。人体構造機能論実験では、人体の器官や骨・組織などの詳細なスケッチをし、自らの体を使っての血圧や脈拍の生理的変動や感覚機能の検査、栄養アセスメントを行い、人体の構造と機能についてより理解を深めます。疾病の成り立ちⅠ・Ⅱは、人間の主な病気の原因、発症・進展の過程、人間に対する病気の影響について学びます。食物学演習では、卒業論文の作成に備えて臨床医学の論文などを精読し内容について発表します。管理栄養士演習では、「人体の構造と機能および疾病の成り立ち」の医学・医療分野について器官系ごとに系統的に学習し、4年間の総復習をします。この分野は栄養系の学生にとって難解と思われますが、現役の医師として臨床の実体験に基づいたわかりやすい授業をしています。
私の研究室では、実際の病院のデータや医療ドラマを題材にして、現在行われている最新の医療に触れながら、様々な疾病の臨床像や医療の構造を解明する医学系臨床研究を行っています。研究を通して、栄養士・管理栄養士にとって将来のアドバンテージとなる最先端の医学や医療について深く学ぶことができます。
国民の健康志向は年々上昇傾向にあり、昨今さまざまな分野・職種で医学・医療の知識や経験が求められています。特に生活習慣病は食事・運動・禁煙の3つの要素が深く関わっており、栄養士・管理栄養士が果たす役割は今後ますます大きくなっていくことが予想されます。家政学の視点による医学・医療の研究は国民の家庭生活の向上に大きく貢献します。臨床に精通した栄養士・管理栄養士を育成し、人々の健康の保持増進や生活の質の向上に貢献することが私の願いです。
山形 純子Junko Yamagata
給食管理論
【木曜3,4限】
専攻分野 | 給食経営管理/大量調理 |
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担当授業科目 | 給食管理論/給食管理実習/校外実習 |
研究テーマ | 水蒸気オーブンの加熱機構解析/大量調理の水光熱費 |
給食で提供される料理は,栄養価が整っていることはみなさんも知っていると思います。料理のおいしさは,味はもちろん,見た目や食感など様々なものを含んだ総合的なおいしさです。さらに,安全に食せるよう衛生的に調理することも重要です。食べた人が満足し,健康になってもらえる給食を作る方法を理論とともに学びます。
栄養価の整った献立を作成し,おいしい料理を提供して,人々の健康維持・増進に貢献するのが栄養士です。調理の際に,各調理機器の特性を理解していると,できあがった料理だけでなく調理作業においても有利に働きます。給食のような大量調理の場合は,特にその効果が表れます。食材を効率よく,おいしい料理に調理するために,水蒸気を利用した調理オーブンの加熱特性について研究しています。
渡辺 雄二Yuji Watanabe
食品学
前期【木曜2,3限】
後期【金曜3,4限】
専攻分野 | 食品加工学/食品学 |
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担当授業科目 | 食品学/食品学実験/食品感覚機能学/食品素材学 |
研究テーマ | 食品加工過程で生じる未利用食材の有効利用に関する研究/アレルギーに対応した加工食品に関する研究/高齢者向けの食べやすい加工食品に関する研究 |
食品学実験の紹介をします。この授業は、食品学で学び得た知識を基に実際に加工食品を調製して各食品の特徴を再認識します。たとえば、うどんの調製では小麦粉の性質を、ジャムでは果実の性質を、豆腐や納豆では大豆の性質を、ヨーグルトやアイスクリームでは牛乳の性質を、キャラメルでは砂糖の性質などを学び、品目によっては市販品との比較なども行います。授業のときは初めてでうまく調製できなくても、家等で復習を兼ねて調製を繰り返せば、きっと満足していただけると思います。その旨が受講生の学生さんのレポートに記載されております。
研究室内には、家庭でも調製ができるよう家庭用調理機器が揃っております。その他に、業務用アイスクリーム製造機やワインの熟成機などもあり、それらの機器を卒論生も利用しております。研究室内では、主に加工食品の調製を行うので、食品の衛生管理が徹底しております。例えば、冷蔵庫内で牛乳等が1週間以上放置してある場合は、ペナルティとして1週間研究室への入室が禁止されます。「食品を大切にする」、これが研究室員間のルールです。