女子大生OS大改革

〜恋愛・結婚・出産…
あなたの人生に華?咲かせます〜

2009年10月24日(土)
大妻女子大学千代田文化祭にて
イベント開催
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私たち家族社会学ゼミ3年生は、千代田祭企画として、女子大学生の就業・結婚・出産の意識について調査し、その結果を踏まえた討論会を開催することにしました。  

このイベントを開催するきっかけになったのは、NPO法人Fathering JapanFJ)代表理事の安藤さんと出会ったことでした。「女子大生が専業主婦志向なのは本当なの?それってまずいんじゃない?」と投げかけられました。言われてみれば、以前に比べて、働き方もいろいろあるはずなのに、なぜ専業主婦になりたい人が増えていると言われるのでしょう。また、大妻女子大生には、その傾向が本当に強いのか確かめてみたいという気持ちもありました。

本イベント開催に協力してくださったFJの安藤さんやNPO法人Fathering Japan Student’s(FJS)の方たちと話し合ううちに、私たちの中にある「育児は母親が頑張らなきゃいけないもの」という意識そのものを問い直すという意味で、「女子大生のOS改革」という企画名を採用することにしました。

もちろん、就業後、結婚・出産・育児をするか否か、どのようにするかは、個人が自らの置かれた状況と自らの価値観に基づいて選択していくものです。ただ、その選択以前に、私たちの中に、従来の女性を取り巻く就業・育児環境に基づく発想法がインストールされている状態だと、どうしても「出産→育児≒専業主婦が無難!」という思考回路になりがちなのです。せっかく大学を出て就職したのならキャリアを大切にしたい、でも子どもが生まれたら難しそう!と悩んでいる女子大生は、私たちゼミ生に限りません。そこで、皆で、その不安を乗り越えて「人生に華?咲かせる」方法を考えてみたい、というのが本イベントの趣旨です。

今回、現在の子育て支援事情に詳しく、素敵なキャリアを持ちながら現役パパ・ママでもあるお二人をパネラーとしてお迎えすることができました。


【パネラー紹介】

安藤哲也氏

田村書店の3代目店長等を務め、96年東京・千駄木の往来堂書店をプロデュース。2003年、NTTドコモの電子書籍事業へ参画。04年、楽天ブックスと楽天ダウンロードの総店長に就任。067月より、楽天のクロスメディア事業のプロデューサーとして勤務。0612月より、父親子育て支援・自立支援事業を展開。NPO法人Fathering Japanの代表に選出・就任。内閣府「ゼロから考える少子化対策プロジェクトチーム」のひとり。三児の父親でもあり、お子様の学校のPTA会長も務めている。

浦上宰理氏

2000年、NHKに入局し、大阪放送局文化部に赴任。障害児向け番組「ストレッチマン」、青少年向け番組「世の中なんでも経済学」「トップランナー」などを制作。04年電撃入籍し、NHK制作局学校教育番組部に赴任「ざわざわ森のがんこちゃん」などを制作。二児の母になり復職し、08年「えいごでしゃべらないとJr.」、09NHKエデュケーショナル教育部に出向「となりの子育て」を制作。


【協力】

NPO法人Fathering Japan Student’s(FJ S)

「いつかパパになったときに、みんなで笑っていられるように」を活動理念に、学生に「私たちは未来の父親である」ということを考えるきっかけを提供する、NPO法人Fathering Japanの学生組織。



事前アンケートを実施

実施日:2009年9月中旬〜10月上旬

対象:  大妻生  249名

  他大女子学生 260名

内容:女子大生の恋愛観・結婚観について(自記式)



〜欲しい子どもの人数〜


      
 
   大妻生               他大女子学生      




〜結婚相手に求めるもの〜

       

    大妻生               他大女子学生     

                           




〜仕事と子育てどちらを優先するか〜
    

    大妻生               他大女子学生      
      
  

 

《安藤氏・浦上氏のコメントより》

結婚相手に求めるものは相性だけでなく、“相性+α”自分が好きだと思える要素を持っている人と結婚するためにも、社会に出よう!どんな状況でも、自分が好きだ、素敵だと思える人と結婚できるためにも、自分の生活力を自分で向上させていこう。

自分の好きな職場で働いてみると、大きな喜び、学生時代とはまったく違った世界や、自分のアイデンティティを確認でき、やったことが評価される社会であると気づく。学生時代とは比べものにならない量の、人と出会える。

今後、共働きが普通になってくる社会において、仕事と家庭を両立するためには、夫婦2人で家庭を作っていく必要がある。妻だけが頑張らなくてよいはずなのである。これからの社会では、パートナーとの理解と協力が、大切である。


【本番を終えて】

参加者は約50名でした。私達の「固定観念にとらわれず、自分自身で生きる選択肢を広げていってほしい」思いを伝えることができ、有意義な時間を過ごしていただけたのではないかと思います。

当日ご協力いただいた感想アンケートでは、「固定観念に囚われず、チャレンジしていく勇気をもらった」「理想と現実は、やはり違うのだと実感」「毎日を充実させたいと思うようになった」「男性も女性もお互いに甘えるのではなく、お互い支えながらの子育てを目指す意識が生まれてほしい」などのご意見がありました。


★☆【当イベントで学んだこと】☆★

大学生の今しかできない企画を進めるプロセスで、私達一人ひとり自分を見直すこと・相手の立場になって考えることが大切だと再確認できました。また、イベントを一から作り上げる事の難しさ、渉外や事務的サポートの仕方と大切さを学べたし、大変だからこそやり甲斐があることも実感できました。3年ゼミ生8人の個性ある意見が出てきて、まとめるのに苦労もありました。意見を集約しながらの作業は、何度やり直しても完全なものに仕上がらず、焦りました。大勢が関わってこのようなプロジェクトを進めるには、時間管理と情報の共有・正確な伝達が必要であり、それが今後の私たちの課題です。
 最後になりましたが、このイベントを通じご協力いただいたすべての皆様に、あらためて感謝申し上げます。