ライフデザイン学科 研究室ブログ LABORATORY BLOG

ヒルハウスと朝倉家住宅
研究室ブログ
2022年10月6日

 3年生の住文化ゼミでは、近現代の海外の住まいについて研究し、発表しました。私は、スコットランドのチャールズ・レニー・マッキントッシュが手掛けた住宅である「ヒルハウス」(1902―1904年)について調べました。ヒルハウスは夫妻に向けた住宅であり、フェミニンな白の空間とシックな黒の空間が特徴的です。

 

 ヒルハウスの家具でも有名なのが「ラダーバックチェア」で、直線的な美しさがあり、どこか日本的なデザインとなっています。マッキントッシュはアール・ヌーヴォーを提唱していた人物であり、それも関係してか照明器具や家具などにジャポニズムを感じさせるものが多くあります。

 さらに、課題として、一人一人建築物を見学に行き、気になった建築物について調べました。私が紹介したのは「旧朝倉家住宅」で、旧朝倉家住宅は東京府議会議長や渋谷区議会議長を務めた朝倉虎治郎によって、大正8年に建てられました。 宅地の北側には主屋、西には土蔵、東には庭門や車庫があり、そのうち主屋、土蔵は重要文化財となっています。

 特に印象に残ったのは庭園で、庭園は回遊式庭園(園内を回遊して鑑賞する庭園)となっており、石灯篭などの添景物が多く配置されています。秋には紅葉、春にはつつじなど季節を感じる植物も楽しむことができるそうです。

 これまでのゼミでの皆さんの発表を聞き、今回私が紹介した建築以外にも時代や地域ごとにさまざまな建築があることを知ることができました。特に海外の現代住宅は個性的な建築が多く、こだわりが感じられて非常に興味深いと感じました。

 後期には実際に現地におもむいて調査研究する予定です。(M.S)

引用:『世界現代住宅全集11チャールズ・レニー・マッキントッシュ』、重要文化財 旧朝倉家住宅 渋谷区公式サイト