ライフデザイン学科 研究室ブログ LABORATORY BLOG

後期のゼミ活動が始まりました
2022年10月25日

 朝が寒く起きるのが大変なこの頃ですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?

 私は先日静岡の実家に帰りました。気密性が皆無の古き良き住宅なので室内でも寒く、布団から抜け出すのが一苦労でした。でも飼っているアヒルを近所の河川敷で遊ばせているうちに、だんだんと日の光を浴びて身体が温まり、ポカポカとしたひとときを過ごすことができました🌞暖房の効いた部屋でぬくぬくするのも良いですが、やはり外で日向ぼっこした方がスッキリして心地良いですね。

 さて、今月から後期の授業が本格的に始まりました。ゼミでは夏休み中に新書を読んで来年の卒論に向けたテーマ探しをするという課題が出されており、その成果を発表しました。読書の秋に相応しい活動内容ですね📚

 私は「『木』から辿る人類史」(ローランド・エノス著)という本の内容をまとめ、発表しました。人類学・建築学・生体力学などの幅広い研究をもとに、木が人類史で果たした重要な役割を解き明かすボリュームのある本でした。木にまつわるエピソードをふんだんに詰め込んだ、「木の聖書」と呼ぶべき本です。読書の秋、木に興味がある人は読んでみてはいかがでしょうか。

 ただ、ゼミの発表の際にはこの本は卒論のテーマ選びのための本としてはスケールが大きすぎると先生に指摘されたので、あらためてより私たちの生活にフォーカスした本を読み直しました。「自分のためのエコロジー」(甲斐徹郎著)という本です。エコロジーというと「地球環境のため」というお題目が先に来て、自分の利益を追求してはいけないと思いがちです。しかしこの本は、人と環境の関わりを解き明かしながら、エコロジーを手段として、私たちが生活する環境をより快適にする方法を紹介しています。

 なかでも私が興味を抱いた内容は「寒さの犯人を探せ!」。著者によれば、人は緑に囲まれた集落にいると、それだけで体感温度がぐっと高くなるそうです。緑が風を防いでくれるおかげで体温が奪われにくくなるのだとか。緑に暑さを和らげる効果があるのは前期のゼミでも学びましたが、寒さを防ぐ効果もあるのには驚きました。言われてみれば私の実家の周りにも緑がなく、海風が当たる山の斜面に建っているので寒いのも当然なのかもしれないと妙に納得しました。

 この本では自分の部屋でも実践できる快適な生活を作る方法も紹介されています。興味のある方はこの本で紹介されているさまざまな「エゴ」ロジーを実践してみてはいかがでしょうか?

 

(執筆者:S.N)

アヒル