食物学科 NEWS

フグ毒の専門家の松本拓也先生(食安全学研究室)が着任されました
2024年7月1日

今週は新任教員紹介のトリを務める、フグ毒の専門家である松本拓也先生(食安全学研究室)です。

 本年度より,大妻女子大学 家政学部食物学科に着任しました,松本拓也です。食物学科では食安全学の授業と学生実験を担当します。今回は,研究室での研究の魅力について紹介します。これまで,大学教員として環境科学や生化学の授業の傍ら,研究室ではフグの毒化メカニズムの解明を中心に研究を行ってきました。フグは,薄作りのふぐ刺し,唐揚げ,ふぐ皮の煮凝り,ふぐ鍋,ふぐ雑炊など,和食を代表する高級食材ですが,体内(主に肝臓と卵巣,フグの種類によっては筋肉と皮も有毒)に猛毒のフグ毒テトロドトキシンを高濃度に蓄積することが食品衛生上の最大の問題です。現在でも,フグ食中毒は,フグの有毒部位の誤食により毎年発生しており,ウイルスや細菌性の食中毒と比べると患者数は少ないですが,死者の割合は細菌性食中毒の200倍と非常に高く対策が必要です。

 私の研究室では,トラフグの肝臓組織を薄いスライスにして培養し,フグ毒の蓄積を調べる方法を確立して,組織レベルで毒化メカニズムを調べてきました。

このメカニズムを明らかにし,フグの毒化が制御できるようになれば,フグ毒を蓄積しない無毒フグの作出も可能となり,フグ食中毒を未然に防ぐことができるようになります。

 

 近い将来、養殖フグで、無毒且つ、天然のフグに味も劣らない美味しいフグが皆さんのご家庭で調理できる時代が来るかもしれません。